あらすじ
異世界《アルディア》で十五年にわたり魔王軍と戦い、“勇者”として世界を救った少年・篠宮悠人。
激戦の果てに魔王を討ち、仲間である銀髪の少女リアに見送られながら、ようやく元の世界・日本へ帰還する。
しかし地球で経過していた時間は、わずか二週間。
高校生だった頃の姿のまま戻った悠人だけが、十五年分の戦場を背負った異物となっていた。
平和な日本の街並みに戸惑いながらも、「もう戦わなくていい」と安堵しかけたその時――駅裏に異世界と繋がる《異界門》が出現。現れた魔獣が街を襲い始める。
悠人はかつて魔王を討った黒剣《ノクス》を抜き、圧倒的な力で魔獣を討伐。
だがその戦いを目撃したのは、対異界特務機関《黒鴉》所属の女性・九条紫苑だった。
「あなたは何者ですか」
そう問われた悠人は、疲れ切った表情のまま答える。
「……元勇者だ」