あらすじ

出版社の新人編集者・真柴悠は、元ピアノ調律師の白瀬透子とともに、山中の古い洋館「霧雨館」を訪れる。 目的は、亡き作曲家・雨宮宗一郎が遺した原稿と楽譜の整理。 霧雨館には、十一時二十分で止まった時計塔があった。 音楽室には、古い自動演奏ピアノと、同じ時刻で止まった懐中時計。 そして、宗一郎が残した奇妙な条件。 「第五楽章を見つけた者に、霧雨館の真の相続権を認める」 失われた未発表曲「霧雨館組曲 第五楽章」をめぐり、館に集められた人々の沈黙が少しずつ揺らぎ始める。 やがて夜、音楽室から低いピアノの音が鳴る。 続いて金属音。 そして、短い悲鳴。 開かない音楽室の扉。 密室の中で発見された死体。 現場に残された第五楽章。 けれど白瀬は、死体よりも先に、音と時計の違和感を見ていた。 聞こえた音は、本当にその場所で鳴ったのか。 止まった時計は、本当に時刻を示しているのか。 音と時間を疑う、本格館ミステリー。

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カクヨム
カクヨム2026/05/16
  • 現在の作品霧雨館の第五楽章