あらすじ
巨大小惑星群の衝突まで、残り七十二時間。
人類滅亡が確定した世界で、人々はそれぞれ最後の時間を過ごしていた。
家族のもとへ帰る者。
恋人に会いに行く者。
絶望し、街で泣き崩れる者。
そんな中、二十六歳の青年・朝倉 湊が向かったのは、子どもの頃に通っていた古びたゲームセンター『ミライ』だった。
シャッター街の地下で、時代に取り残されたように営業を続けるその店には、
メダルゲームで人生初の“大当たり”を狙うサラリーマン。
最後の記念にプリクラを撮る女子高生。
病院の母に背中を押されてやってきた少年。
そして、何十年も店を守り続けてきた店長。
様々な事情を抱えた人々が集まっていた。
懐かしい電子音。
色褪せた筐体。
百円玉を入れれば、何度でもやり直せるゲーム。
世界の終わりが迫る中、湊はかつて事故で亡くした親友との記憶、そしてずっと逃げ続けていた過去と向き合っていく。
これは、人類最後の三日間を、
『ゲームセンター』という小さな場所で過ごした人々の、少しだけ温かくて、少しだけ切ない終末の物語。