あらすじ

「グルンバは鳥ではない。道である」 そう書き残した民俗学者は、二十年前、中央山岳地帯で消息を絶った。 ノンフィクション作家の佐久間修一は、その未完の調査ノートを手がかりに、死者の灰を運ぶ火の鳥「グルンバ」の伝承を追う。 行き先は、国境地帯の小さな山村。そこでは火葬の翌朝、遺灰の一部を「鳥の戻り道」と呼ばれる谷へ運ぶ儀礼が残っていた。 鳥の声に返事をするな。 灰が舞っても目を閉じるな。 谷で見たものを名前で呼ぶな。 取材のつもりで儀礼に同行した佐久間は、夜明けの谷で赤黒い鳥の影を追う。 そして気づいた時、彼の知る地図は役に立たなくなっていた。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/05/16
  • 現在の作品不死鳥グルンバ紀行 ——中央山岳地帯における火の鳥伝承調査記