あらすじ
俺の感情は、三日遅れで届く。
嬉しいも、悲しいも、好きも、全部。
世界がリアルタイムで泣いたり笑ったりしている間、
俺だけがぼんやりしている。
そして三日後に、一人で泣いたり笑ったりする。
ある水曜日の深夜、俺は一人で泣いた。
三日前に引退した人気VTuberの「終わり」が、
今ごろ届いたのだ。
翌朝、その「推し」の中の人が、俺の玄関に立っていた。
「あなたの部屋だけ、静かなんです」
感情を読みすぎて壊れた元配信者と、
感情が三日遅れでしか届かない男の、同居が始まった。
彼女にとって俺は、数少ない「ノイズのない場所」だった。
俺にとって彼女は、三日後にならないと意味がわからない人間だった。
これは、遅すぎる恋の話。
三日後の俺にしか救えない、君の「今」の話。