あらすじ
「君のような地味な女は、もう要らない」——婚約者クラウスに学会の衆人環視の中で捨てられた考古学者令嬢リーゼ。三年間尽くした献身は、たった一言で踏みにじられた。
傷心の彼女が選んだのは、誰も生きて帰らないと噂される『禁忌の王墓』への調査志願。どうせ壊れた心なら、学者として真実の前で散ればいい——そう覚悟して封印の扉に触れた瞬間、眩い光がリーゼを包み込んだ。
目覚めた先は王墓の最深部。そこで千年の眠りから覚めた絶世の美貌を持つ古代王アルヴィスは、リーゼを見つめてこう告げた。
「ようやく来てくれたな、我が花嫁よ」
——千年待った。お前は我が妻だ。
身に覚えのない求愛、蘇る前世の記憶の断片、そして狂おしいほどの熱を秘めた紫紺の瞳。「地味で華がない」と蔑まれた令嬢は、なぜ古代王に溺愛されるのか?
千年の時を超えた約束と、失われた記憶が紡ぐ運命の再会。今度こそ離さない——王の誓いが、傷ついた心を優しく溶かしていく。