あらすじ
異世界の魔法システムは、残酷な「才能の壁」に支配されていた。
等級が上がればそれまでの魔法は使えなくなる不可逆な変質。さらに「成長」等級を持つ者以外は、最初に授かった初期等級の【1個上の等級】が一生の成長限界となる呪い。人類は生まれた時点で、自らの最高到達点を決められていた。
そんな世界への転生の間。青年は神が提示した過去の転生者データに目を留める。
前世の記憶をすべて失った1人目。周囲の記憶を消した2人目。そして、記憶を惜しんで「腎臓一つ」を差し出し、2人目と同等の上級魔法を得た3人目。
(記憶という形のないものより、肉体という形あるものを削るほうが圧倒的に返り値が高い。身体の代償はコスパ最強だ)
システムの盲点を見抜いた青年は、不敵に笑い、自ら【左腕】を差し出した。
神はその圧倒的な計算高さと度胸に深く感心し、彼にふさわしい最高峰の力を選び抜く。
世界に概念そのものが存在しないため、誰もイメージできず使えない死に属性――【重力魔法】。
過去の魔法をすべて併用でき、一般人の成長限界さえ突破して特級に至れるが、中級に上がるだけで50年かかるため「一生を無駄にするハズレ」と蔑まれる等級――【成長】。
そして、代償のシステムに気づいた彼への最高の褒美(おまけ)として、神が授けた固有スキル――【魔法成長速度10倍】。
神の選んだ力と、最高の褒美。それが青年の手元で合わさった瞬間、世界を揺るがすバグ級の即死コンボが完成した。
前世の『物理知識』で重力を完璧に支配し、50年の壁をわずか5年で踏み越える。
「左腕の代償、世界から100倍にして回収させてもらう」
失った左腕の代わりに世界の理を覆す力を得た少年が、すべての常識を爆速で置き去りにしていく、異世界無双ファンタジー開幕!