あらすじ

田村誠、四十九歳。タチバナ産業営業部主任(名ばかり)。 勤続二十三年。 得意なことは三つある。どんな怒鳴り声にも謝れること。相手の話を最後まで遮れないこと。幹事・議事録・コピー取りを誰より丁寧にこなすこと。 会社では「便利な中年」扱い。家では妻に「出世もしないで」とため息をつかれ、息子には煙たがられる日々。 密かな心の拠り所は、同僚の村瀬あかり(三十七歳・独身)――右肩の糸くずを黙って取ってくれる、それだけで十分だった。 そんな誠に、吸収合併という嵐が迫ってくる。 誰も収拾できない混乱の中で、二十三年間かけて積み上げてきた「冴えない能力」が、静かに、しかし確実に動き始める。 笑えて、ちょっと切なくて、最後にじんわりする。 しんみりユーモアの中年逆転劇、開幕。

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カクヨム
カクヨム2026/05/16
  • 現在の作品いつも謝ってばかりの俺が、気づいたら会社を救っていた件――二十三年間、誰にも評価されなかった男の地味すぎて気づかれなかった逆転劇 謝るだけが取り柄でも、聞くだけしかできなくても