あらすじ

「未来込みの評価です」 天瀬あかり、十六歳。 支援科・観測担当。攻撃力なし、防御力なし。 ただし、“見える”。 人を呑む異界領域〈井戸〉で、私の役目は声を出すこと。 敵の位置を告げる。仲間の危機を叫ぶ。撤退の一秒を拾う。 私の声が遅れたら、誰かが死ぬ。 相棒はAI〈ORIGO〉。 私が“大丈夫”と笑えば、『虚偽の可能性:中』と返してくる、最悪で最高の相棒だ。 ある訓練で、認可AIは全員に『異常なし』を告げた。 けれどORIGOだけが、私に告げる。 ──『照合不能』。 鏡の中の私は、私より先に笑った。 冷たいはずの腕輪は、温かかった。 そして私は気づいてしまう。 たぶん、いちばんおかしいのは私だ。 それでも私は、声を切らさない。 公式が見落とす“差異”を、私とORIGOが視抜いてみせる。

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小説を読もう2026/05/16
  • 現在の作品観測しかできない支援科の私が、井戸の奥で見つけたもの 〜強くなるたび、自分の輪郭が消えていく〜