あらすじ
札幌の片隅にある小さなドッグカフェ、
BERNARD SQUARE。
昼は犬連れの客で賑わうその店の二階で、
28歳のエンジニア兼オーナー・あおは、
店を動かすための社内システム TACHYON を一人で作っていた。
予約、会員、売上、在庫。
きっかけはただ、
「まともじゃないシステムを使うくらいなら、自分で作った方がマシ」
というだけだった。
けれどある日、
ゴルフ場業界を回る“なんでも屋”の黒川から連絡が入る。
「ゴルフ場、完全に止まりました」
不安定なネットワーク。
古い端末。
誰も触れないExcel。
止まる予約、止まる受付、止まる出荷。
あおがドッグカフェの二階で作っていた小さな仕組みは、
いつの間にか、北海道の現場を少しずつ動かし始める。
相棒は、赤柴の風雅と、チョコレートホワイトのハスキー・心雅。
そして、あおよりカフェ業務ができる大学生スタッフ・みこと。
犬とミニPCと、コーヒーと深夜のコード。
これは、まだ誰にも知られていない小さな社内システムが、
地方の現場を止めないインフラになっていくまでの物語。