あらすじ
十二歳のシオンは、ルクレール公爵家の令嬢として、リーデン侯爵家へ政略結婚で嫁ぐことになった。
相手は王国屈指の武門貴族、クラウス・ヴァン・リーデン侯爵。
しかも彼にはすでに、シオンより年上の子どもたちがいた。
長男レオン、二十三歳。
長女マリーベル、二十二歳。
三男ユリウス、十七歳。
次女ルティア、十五歳。
つまりシオンは、後妻として嫁いだはずなのに――家族で一番年下だった。
「本日より、皆様のお母様に――」
そう名乗ろうとするシオンだったが、待っていたのは“母”として敬われる日々ではなく、年上の義子たちから心配され、からかわれ、甘やかされる毎日。
けれど、シオンはただの小さな奥方ではない。
契約書を読み、財務を教え、魔法理論を整え、家族を守るためなら空飛ぶロバでドラゴン退治にも飛び出す、最強教育ママ志望の公爵夫人だった。
王家の思惑、魔導局の陰謀、婚姻無効の噂。
政略結婚で始まった家族を揺るがす出来事が次々と起こる中、シオンは年上の義子たちと共に、契約と家族を守るため立ち向かっていく。
これは、後妻になったはずが末っ子扱いされる小さな奥方が、年上の家族に甘やかされながらも、いつか本当の「ママ」になるため奮闘する、ほのぼの家族愛×政略結婚ファンタジー。