あらすじ
築四十七年の団地「若葉ハイツ」101号室で差唐和夫がひっそりと亡くなった。
死因は空欄のまま骨壺は誰にも引き取られず放置される。
死後、見知らぬ人々が訪ねてくる。「知らないのにお世話になった」と語る彼らは、血縁でも友人でもない。たまたま救われただけだった。
やがて、その訪ねてきた者たちが、次々と消えていく。死亡届が届くたび、死因欄は空欄のまま。
管理人は増える書類を眺め続ける。誰も騒がず、誰も問わない。
七月の夜、管理人は自分の名前を死亡届に記しかけペンを止める。
この先まで約束は継続する。