あらすじ
2049年、東京。
国立科学技術省の研究員・村岡は、未来をシミュレーションするAI《EIDOS》の開発を任されていた。
だが、未来を数式で予測するなど、本当に可能なのか――。 研究は行き詰まり、焦りだけが募っていく。
そんなある日、村岡の端末に“あり得ない相手”から通信が届く。
銀髪とオッドアイを持つ謎の美女・オフェリア。 彼女は言った。
「私は、あなたの三十年後から通信しているの」
最初は悪質な悪戯だと思っていた。 しかし彼女は、火山噴火や政治家暗殺など、誰も知らない未来を次々と言い当てていく。
やがて村岡は知る。
彼女が本当に“三十年後”にいることを。
同じ景色を見て、 同じベンチに座り、 同じホットサンドを食べる。
それなのに、決して触れられない。
未来と現在、 三十年の時を隔てた、切ない遠距離恋愛。
だが、永遠に続くと思われた二人の通信は、少しずつ崩壊を始めていた――。
これは、 未来を観測するAIを作ろうとした青年が、 時空の向こうにいる一人の女性を愛してしまう物語。