あらすじ

高校2年生・藤代しおり(ふじしろ・しおり)。 取り柄は「字がきれいなこと」と「人の話を聞くのが上手なこと」。それくらい。 ある放課後、親友の夏川ひなたから、いきなり手を握られて頼まれてしまう。 「ねえ、しおり。お願いがあるの。――わたしの代わりに、ラブレター書いてくれない?」 ひなたが想いを寄せる相手は、三年の冬野透先輩。 文芸部の、本ばかり読んでる、静かな人。 ふたつ返事で頷いたしおりには、ひなたに言えない秘密があった。 冬野透は、中学三年の図書室で、自分が落とした文庫本を黙って拾ってくれた、たったひとりの男の子だったのだ。 「わたしの本当の気持ち、混ぜちゃ、ダメだよね」 代筆を重ねるたび、嘘は丁寧になっていく。 そして、嘘の中にだけ、わたしの本当の好きが少しずつ滲んでいく。 届かない場所から、誰にも気づかれないように。 わたしの恋は、いつも、三番目に呼ばれる。 ――これは、親友のために嘘をつき続けた女の子が、最後にたった一行だけ、本当のことを書いてしまうまでの、ささやかで、痛い、二度とない一年間の物語。

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小説を読もう2026/05/15
  • 現在の作品放課後、わたしの恋は三番目に呼ばれる。 ―― 親友のラブレターを代筆する、わたしのささやかな反乱