あらすじ
高校生の柊と澪は、ある朝見知らぬ異世界の村「カルナ」で、同じ布団の中で目を覚ます。白髪の紳士ヴェルナーによって現世から「写し」として召喚された二人は、元の世界ですり減った自我を癒やすため、偽装夫婦として生活することを強要される。最初は反発し合い部屋に境界線を引く二人だったが、共に生活し、戦う中で、互いの思考を先読みするほどの異常な同期(シンクロ)を見せ始め、背中を預け合う本物の相棒へと変わっていく。しかし、感情を「非効率なノイズ」として排除し、世界を完全管理しようとする「箱の男」や巨大な機械の脅威が、村と都市を襲う。二人は仲間たちと共に、システムの中枢である七つの塔を巡る過酷な戦いに身を投じる。マザーブレインでの最終決戦にて、二人は自らの「強い絆の振動」を逆流させ、箱の男の思念を打ち破り世界を救う。戦いの終結と引き換えに、二人は異世界での記憶を全て失い、現世へと強制帰還する。日常に戻った柊がふと立ち寄った山のベンチで澪と偶然再会し、理由もわからず涙を流しながら共に弁当を食べる場面で、記憶を超えて刻まれた絆の証明と共に物語は幕を閉じる。外科医・内山は、手術中に患者を救えなかった喪失感を抱えたまま深夜に帰宅する。唯一の家族である愛犬クロだけが、沈み込む彼を静かに迎える。その夜、部屋の中央に突如として空間の裂け目が出現し、内山はクロとともに異世界へと転落する。