あらすじ
夏休みも終盤、大学生の陽太は、密かに想いを寄せる女性・菜々美さんと過ごす甘い夢を見ていた。しかし、現実は非情なドタキャン。落胆する彼を救ったのは、悪友・波留からのカラオケへの誘いだった。
「メンバー全員が食中毒」という不可解な理由で集まった二人。気心の知れた親友との時間で、失意を紛らわせようとする陽太だったが、そこで波留から信じがたい「真実」を告げられる。
菜々美がドタキャンした本当の理由。そして、彼女がSNSにアップした残酷な一言。
夢から覚めたはずの陽太は、さらに深い絶望の淵へと突き落とされる。手元のコーラから抜けていく炭酸の音は、まるで彼の心が枯れていく音のようで――。一夏の淡い期待が、冷え切った現実へと変貌していく瞬間を切り取った短編ストーリー。