あらすじ
左腕と引き換えに手にしたのは、誰も正体を知らぬ「最強の法則」だった。
洗礼によって与えられる「階級」と「属性」が人生を決める世界。
転生者であるリュートは、神との契約で究極の選択を迫られる。
「前世の記憶」を代償に最強の『特級』を望む多くの転生者たちを尻目に、彼は自身の「左腕」を代償に差し出し、隠し属性『重力』と、最弱から至高へと至る『成長型』の特性を掴み取った。
神から授けられた加護は、【魔法成長速度10倍】。
しかし、この世界の住人は「重力」を知らない。
物が落ちる当たり前の現象を操る魔法は「荷物を少し軽くするだけ」のハズレ属性だと蔑まれ、隻腕となったリュートは家族からも見放され、ギルドの「荷物持ち」として冷遇される日々を送る。
だが、彼らは知らない。
この世界の『級』には、「上の階級に至ると、下の階級の便利な魔法が使えなくなる」という致命的な欠陥があることを。
一人、自分自身に超重力の負荷(重圧)をかけ、地道な修練を10倍速で積み重ねるリュート。
初級魔法の『軽減』と『重圧』を極限まで練り上げた彼の肉体と魔力は、いつしか「空飛ぶ翼竜」を地に叩き伏せ、「物理無効の巨像」を重圧で粉砕する領域へと達していく。
これは、無能と嘲笑された隻腕の荷物持ちが、誰にも理解されぬ孤独な修練の果てに、宇宙の理――重力を統べる特級魔道士へと駆け上がる逆転無双譚。
「――少し、重いですよ。俺の魔法は」