あらすじ
アーク――空に現れる異界存在。
“魔法少女”だけがそれに対抗できることが判明した。
そして世界は壊れた。
少女たちの戦いはいつしかエンターテインメントとなり、勝利は放送され、負傷は演出され、死さえも消費される。
人々は魔法少女を「希望」と呼び、熱狂し、推し、拍手を送る。
そんな世界に転生した主人公は、その光景に強烈な違和感を抱いていた。
戦っているのは、まだ子どもたちだ。
ある夜、主人公は人気魔法少女《ルミナ》と出会う。
疲弊しきりながらも「慣れてるので」と笑う彼女を見て、主人公は怒りを覚える。
――子どもが、そんなものに慣れていいわけがない。
だが現実は変わらない。
アークは現れ続け、人類は魔法少女に依存している。
そんな中、主人公の前に一体の異常アークが現れる。
ぬいぐるみのような見た目をしたその存在は、人類にもアークにも適合できない“異常個体”だった。
それは生き延びるため、主人公へ契約を持ちかける。
「あなたに、アークを倒す力を与えます」
力を得た主人公は――なぜかピンク髪の魔法少女へ変身してしまう。
しかもハートとキラキラが暴発する、恥ずかしすぎるかわいい系魔法少女に。
こうして誕生した新たな魔法少女《ノクス》。
しかし彼女(彼)は、誰よりも“魔法少女らしくない”魔法少女だった。
笑顔を振りまかない。
戦いをショーにしない。
観衆に媚びない。
命懸けを“当たり前”だと思わない。
だからこそ、世界に馴染めない。
だがその怒りと反抗は、疲弊しきった少女たちの心を少しずつ揺らしていく。
これは、
「慣れてしまった世界」に抗う物語。
これは、
魔法少女を“消費される存在”で終わらせないための戦い。
そしてこれは――
ピンクでかわいくて死ぬほど恥ずかしい魔法少女になってしまった主人公が、
世界の歪みへ本気で喧嘩を売る物語である。