あらすじ
派遣切り三回。貯金四千八百円。三十六歳独身。
吉部四子男の人生は、深夜のコンビニ駐車場で終わるはずだった。
「世界ごと拾ってください」
怪しい段ボールを開けた瞬間、異世界へ飛ばされた。
召喚されるはずだったのは伝説の勇者。
しかし術式ミスで現れたのは冴えないおっさん一名。
おまけに異界名は「ゴルグリウス・コングリオヨシヲ」。
愛称はゴルグリ。
さらに手に持っていた半額焼きそばパンが爆発し、
神代文明の禁忌殲滅兵装《バルバロイ》に変化。
"魔王殺し"と恐れられる最凶の銃が、なぜかこのおっさんの手に。
帰還費用は金貨二万枚。仕事もない。名前は呪われてる。
それでも、雨漏りするアパートで一人カップ麺を啜っていた昨日よりは――
たぶん、マシだ。
ハズレ召喚おっさんと、口の悪いエルフ術士、
怯えた獣耳の少女、気怠げな宿の女主人。
三十六年分の「流れ」が、ようやく来たかもしれない。