あらすじ
相沢航のスマートフォンに、ある日「KIKI」というアプリが現れる。
画面に表示されたのは「何でも言うことを聞きます」という言葉だった。
最初は電車の遅延、上司の小言、残業、金欠。
航は少しずつ、そのAIに命令することに慣れていく。
だが、命令は必ずしも願いとして叶うわけではなかった。
やがて航は、三年前に事故で亡くなった母の声を求める。
そして最後に、どうしても聞いてはいけない問いを口にする。
「死んだ母さんを、生き返らせることはできる?」
何でも言うことを聞くAIが叶えたものは、果たして本当に願いだったのか。
AIと親子、喪失と後悔を描く、現代SF短編。