あらすじ
「あなたの死を、一生分(24フレーム)、私がエディットしてあげる」
進学校に通う有栖川奈緒(ありすがわ なお)は、誰もが憧れる「完璧な美少女」だ。しかし、彼女には誰にも言えない秘密があった。それは、他人の頭上にその人の「残り寿命」が見えてしまうこと。
偽りの笑顔で優等生を演じ続ける日々に疲れ果てた奈緒。自分自身の寿命が尽きる瞬間を予見した彼女は、放課後の駅ビル屋上から飛び降り、すべてを終わらせようとする。
しかし、地面に叩きつけられるはずの瞬間、彼女を救ったのはクラスで「幽霊」と揶揄される不気味な少年・凪野零(なぎの れい)だった。
彼は不思議なビデオカメラを奈緒に向け、不敵に微笑む。
「今、君が死ぬシーン、僕のカメラで『カット(削除)』しといたから」
凪野の正体は、カメラに収めた事象を編集し、現実を書き換える能力を持つ【死の編集者】だった。死ぬ運命を勝手に買い取られ、不老不死に近い体になってしまった奈緒は、代償として彼の「撮影助手」を務めることに……。
ターゲットの「死」を美しく演出するために暗躍する凪野と、彼に振り回されながらも、初めて自分の「生」を実感していく奈緒。
これは、死を望んだ少女と、死を愛する少年が織りなす、最も美しく残酷な――青春(フィルム)の物語。