あらすじ
故郷の村で「不器用」と蔑まれ、じいちゃんから「せめて道具の掃除くらい完璧にしろ」と叩き込まれた青年・カイル。
彼は、じいちゃんの遺した「ただの木の棒」を手に、職を求めて王都へとやってきた。
だが、カイルの目には、都会のすべてが「手入れ不足」に見えていた。
王宮魔導師が絶望する【魔導馬車の暴走】。
それはカイルにとって、ただの「術式の目詰まり」に過ぎない。
数百年誰も開けられなかった【古代の封印箱】。
それはカイルにとって、ただの「鍵穴のサビつき」に過ぎない。
「掃除」のついでに、伝説の遺物を次々と修復し、
「手入れ」のついでに、国の危機を救っていくカイル。
本人は、自分が放つ一突きが【建国以来の神業】だとは一ミリも気づいていない。
なぜなら、彼の本当の目的は――空の色を濁らせる「世界という名の巨大な魔導具」の目詰まりを、綺麗に掃き清めることなのだから。
――これは、世界から「ゴミ」扱いされた男が、棒切れ一本で世界そのものを「掃除」していく物語。