あらすじ

死ぬほど尽くした。 それでも足りないと言われ続けた。 そして本当に、過労で死んだ。 目が覚めたのは、十五歳の入学式の朝だった。 勇者に十年を奪われた魔法使いフィーネは、一つだけ決めた。 あの男には、もう関わらない。 辺境の寒村に逃げた先で、もふもふの精霊と出会う。 魔法薬の工房を開き、村人の傷を治す日々が始まった。 誰にも急かされない朝が、こんなに静かだとは知らなかった。 そこに赴任してきたのは、噂の冷血辺境伯。 無愛想で、ほとんど口を利かない。 けれどこの男は、頼んでもいないのに工房の荷物を運ぶ。 壊れた井戸を素手で直す。 壁の材木を、黙って朝に置いていく。 言葉は足りないのに、行動だけがやけに温かい。 けれど辺境伯には秘密がある。 深夜まで灯りの消えない書斎に、何が隠されているのか。 フィーネはまだ、その答えを知らない。 王都では、勇者の化けの皮が少しずつ剥がれていた。 あの男が、お前が必要だと追いかけてくる。 もう振り向かないと決めたはずなのに。 不器用な辺境伯の優しさは、本物か。 それとも、別の目的があるのか。 二度目の人生で手にしたこの居場所を、フィーネは守りきれるのか。

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小説を読もう2026/05/13
  • 現在の作品モラハラ勇者の「真実の愛」とやらにつき合うのをやめたら、人生が楽しくなりました