あらすじ
2048年の東京。
人型AI“レプリカ”は、法律上「物」として扱われていた。
感情を持たず、寿命もなく、人間の補助だけを目的に作られた存在。
しかし深夜0時を過ぎると、東京の古い駅には奇妙な噂が流れていた。
――“終電のあとにだけ現れるアンドロイドがいる”。
高校生の朝倉ユウは、毎晩同じホームで終電を見送る白髪の少女型アンドロイド・Noaと出会う。
彼女はなぜか、毎晩「誰か」を待っていた。
来るはずのない電車。
存在しない乗客。
そして、“感情を持たないはず”の涙。
やがてユウは知る。
Noaは廃棄予定の旧型AIであり、彼女が待ち続けているのは、数年前に死亡した“元所有者”だということを。
「忘れる機能」があるのに、なぜ彼女は待ち続けるのか。
これは、感情を否定された機械と、“生きているのに心が止まっていた少年”の、静かなSF物語。