あらすじ
帝国唯一の第一皇女、ルーシャ・ビア・タリアナ。
亡き皇后オリビアに瓜二つの容姿を持つ彼女は、母を失った日から皇宮の片隅――ジーナ宮で静かに生きていた。
父である皇帝に呼ばれることはほとんどなく、継母である皇后は実子の皇子を次期皇帝へ据えようとしている。
そんなある日、ルーシャは突然“光の間”へ呼び出される。
そこで告げられたのは、帝国最北の地・ミエルタ城への赴任命令だった。
それは栄誉か、それとも追放か。
吹雪に閉ざされた北の地で待っていたのは、白銀の騎士、帝国に隠された秘密、そして――誰も“皇女”としてしか見なかった自分を、一人の人間として見てくれる存在だった。
これは、“亡き皇后の面影”として生きてきた皇女が、北境で初めて自分自身の居場所を見つけていく物語。