あらすじ

こなしてもこなしても減らない仕事というのは、物理法則に反しているのではないか――。 それが、ブラック企業歴十七年、三十代サラリーマン冴木稔の持論である。 実際、彼の職場では同僚が次々にドロップアウトしていった。心を折られた者、身体を壊した者、あるいは唐突に「田舎で農業やります」と悟りを開いた者までいる。 だが稔は違った。 「……まあ、終わらないなら終わらないものとして、やるしかないよな。あと、嫌なものをやる時は、感情はいらない。ただ、コツコツとこなすだけだ。誰からも感謝されなくとも関係ない。」 という、驚異的に乾いた精神力で生き抜き、気づけば部署一番の古株兼ベテランエースになっていた。 つまり、現時点では、このブラック企業で最後まで生き残った猛者ということになる。 ――そして。 「…………ん?」 次に気づいたとき、冴木稔は大の字で寝転んでいた。

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カクヨム
カクヨム2026/05/12
  • 現在の作品ブラック企業を生き抜いたおっさんは異世界でも力強く生き抜く