あらすじ
目を覚ますと、知らない少女が、俺の前で泣いていた──
魔力ゼロを理由に学院から追放された理論主席、ノア・ヴェルニス。
感情を封印された彼は、何を望むこともなく西へと足を向ける。
たどり着いた辺境の街で出会ったのは、檻の中で泣かない少女、シエル・ローレンだった。
「私、泣かないんだよ。お母さんと、約束したから」
泣くと大切な人が死ぬ──そう信じて生きてきた少女。
感情を奪われ、何も感じないまま生きてきた青年。
二人の呪縛は、対称だった。
そして、どちらも誤解で結ばれていた。
ノアの中で、初めての感情が芽吹き始める。
その感情の名前を、彼はまだ知らない。
それが、世界を書き換えるほどの力になることも──。
文芸寄りの静謐な異世界ファンタジー。
俺TUEEEなし。ざまぁなし。ハーレムなし。
誰かを「救う」ための物語が、ここから始まる。