あらすじ
2050年の東京。
死者の記憶を追体験できる技術「レンタルメモリー」が普及した世界で、朝倉レンは亡くなった恋人・美月の記憶に依存するように生きていた。
しかしある日、記憶の中の美月が彼に向かって「あなた、誰?」と呟く。
違和感を覚えたレンは調査を進め、自分自身こそ事故で死んだ“本物の朝倉レン”をもとに作られた人格コピーだと知る。
存在の意味に苦しむレン。
それでも美月は、「今ここにいるあなたを愛している」と告げる。
やがて政府による違法人格データ削除が始まり、レンは美月の記憶を守るため、自らの存在を犠牲にする決断を下す。
“本物”ではない自分にも、誰かを愛した記憶は残るのか。
記憶と存在、そして愛の意味を問いかける、近未来SF恋愛短編。