あらすじ
代々調香師を輩出してきた家系に生まれながら、「香りのしない無能」として冷遇されてきたエレニカ。政略結婚したヴォルザク伯爵からも「飾り物の妻」として扱われ、ついには愛人シノラのために離縁を突きつけられる。
着の身着のままで追い出されたエレニカだったが、彼女には誰にも言えない秘密があった。それは、感情を香りに変えて調合する特殊な才能。
下町の片隅で細々と香水を作り始めた彼女の前に、隣国の若き商会長カイゼルが現れる。彼女の作る「心を救う香り」に惚れ込んだカイゼルは、彼女を専属の調香師としてスカウトする。
一方、エレニカを失ったヴォルザクの領地では、彼女が密かに調合していた「魔除けの香香」が途絶えたことで、次々と災厄に見舞われていく……。