あらすじ
高2の夏、事故によって二年の月日を失った市川日向。退院した彼女を待っていたのは、中学からの腐れ縁だったはずの幼馴染・瀬戸理人だった。
他人行儀に接する日向に対し、理人はどこか突き放すような、けれど時折ひどく悲しげな視線を向ける。理人は「思い出さなくていい」と頑なに拒むが、日向の体は、彼と目が合うたびに騒ぎ出す鼓動を無視できない。
図書室での偶然の接触、雨の日の屋上で見せた理人の剥き出しの独占欲――。
断片的に蘇る記憶の欠片は、どれも甘くて苦い、二人の「秘密」を暗示していた。
「思い出したら、お前はきっと後悔する」
彼が隠し続ける真実とは何なのか。
あの日、屋上で交わされるはずだった言葉は、今度こそ届くのか。
記憶の空白を埋めていく、じれったくて切ない再愛の物語。