あらすじ

民俗学者・葛葉湊(くずは みなと)は、祖母の死をきっかけに七年ぶりに神楽坂へ戻った。祖父・征爾から受け継いだ家紋「月星紋」と、白亜の麻のハンカチを依り代に、歪みを浄化し事象を確定させる「調律」の力に目覚める。傍らには北斗第一星・貪狼の化身である白猫の御影、観測眼を持つ女子大生・神代暦、朔夜神社の宮司・神代巌がいる。  東京では七曜会が暗躍していた。北斗七星の名を冠する顕紋者たちが、江戸以来の結界を破壊し、東京の霊的構造を書き換えようとしている。湊は高輪、早稲田、六本木と戦いを重ね、治癒の能力者・桐生刹那、弓の達人・鷹峰疾風、情報屋・蔦谷絡を仲間に加えた。内閣情報調査室の捜査官・氷室玲央とは、監視と共闘の間で緊張関係が続く。  だが調律には代償がある。力を振るうたび、湊の記憶が消えていく。テレビの内容、食べ物の味、祖母の温もり、御影との出会い——失われる記憶は止まらない。  そして七曜会の背後に、六十年前の大調律に関わった「橘永嗣」の影が浮上する。記憶を忘れることができない不忘の権能を持つ者。その正体は、まだ誰にも明かされていない。

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カクヨム
カクヨム2026/05/11
  • 現在の作品北辰よ、忘るるなかれ -血紋の調律者- 6巻