あらすじ
「処方量を間違えたのはそっちでしょう」
──宮廷医師エリカは、禁忌薬草を独断で投与した罪で追放された。
人の身体の異常が「見える」彼女が三日歩いてたどり着いた北の街ブライテンには、通りで倒れた青年がいた。
胃の中で暴れる毒物を吐かせ、活性炭で吸着して命を救う。
だがその首筋にエリカは見覚えのある色素沈着を見つけてしまう。
副腎機能不全。
三年間「呪われた」と言われ続けてきた第三王子クラウスの病。
「呪いじゃない。病気です。名前もある」
不器用な助手リーナと、口数の少ない従者フリッツと、皮肉屋の王子と。
淡々と患者を診ながら過ごす日々のなか、王宮では予言通りの因果応報が始まっていた。
レナートには黄疸が。
追放を笑った同期医師の右足には腫脹が。
そして辺境の診療所には、エストール侯爵家からの一通の書状が届く。
※連載中の長編版はあとがき末尾より