あらすじ
異世界に転移し、“聖女”として王太子に嫁がされたフェリシア。
愛のない結婚だったが、娘シャルロットだけが彼女の生きる理由だった。
しかし五歳の娘は、父から贈られたネックレスによって毒殺される。
娘が死んだ夜も、王宮では祝賀会の音楽が鳴り続けていた。
夫は愛人の隣で踊り、誰も娘の死を悼まない。
そんな中、唯一フェリシアと共に泣いてくれたのは、まだ十歳の第八王子リュカだけだった。
やがて明かされる、“聖女は子を産んではならない”という王家の禁忌。
喪失と孤独の果てで、それでも人を愛そうとした聖女の物語。