あらすじ
第一皇子、立坊。その生母は左大臣出身の尚侍の君。次は元服時に行われる添臥役、ひいては東宮妃の座をめぐり左大臣一派と右大臣一派の意見は対立。一歩も引かないふたりに主上は提案する。
「お互いの自慢の姫君を比べてみてはどうか」
後の世で「左右の大臣の姫比べ」と呼ばれる催しである。
三月後に行われる姫比べに向けて、互いに準備を進める中、父や母を亡くして女房勤めを始めた少女、茅子が右大臣家にやってきた。候名は宰相の君。楚々とした姫君らしい彼女は、ある日子息に絡まれていたところを三の姫に助けられる。悲しみに沈んでいた彼女は久方ぶりに目を輝かせ、胸を躍らせ、三の姫に申し出る。
「決めました! 私、あなたを生涯の主として誠心誠意お仕えします!」