あらすじ
25歳、低収入オタク会社員。
真壁成美(まかべなるみ)にとって、“推し”は人生そのものだった。
少女漫画との出会いから始まったオタク人生。
高校では恋愛より二次創作。
大学時代は奨学金をコミケや同人誌につぎ込み、社会人になってからも、手取り12万円のほとんどを推し活に使っていた。
SNSに投稿した二次創作には少しずつブクマや感想が増え、“誰かに必要とされている感覚”だけが、成美を支えていた。
しかしある日——。
長年追い続けた連載漫画が完結。
さらに、自分の二次創作が炎上してしまう。
界隈は静かに崩れ、フォロワーたちは次のジャンルへ移っていった。
残ったのは、散らかった部屋と、空っぽの自分。
これは、“推ししかなかった”女性が、少しずつ現実の生活を取り戻していく、小さな再生の物語。