あらすじ
雨隠りの季。
都では、死者めいた存在「雨客」を遠ざけるため、戸守屏風を新しく描き替える風習がある。
若い戸守絵師・澄近も、七夜雨までに屏風を仕上げるため、瀬代宮家へ招かれていた。
だが雨の庭に現れた無言の青年を見た瞬間、澄近は禁忌を破る。
描いてはならない雨客を、どうしても描きたいと思ってしまったのだ。
触れられない。声も届かない。
それでも雨に濡れた短冊と墨を通して、二人の距離は少しずつ近づいていく。
やがて澄近は、忘れられた死者を遠ざける絵と、この世に残すための絵、そのどちらを描くのかを選ばなければならなくなる。
雨の季にだけ現れる死者と、彼に惹かれてしまった絵師。
禁忌から始まる、和風幻想BL。
ただいま連載中。とはいっても15000字程度で終わる予定です。