あらすじ

瀧川昌義は、「中央矯正施設 環形棟」の第一監視員として採用される。 そこは、円筒形の監視塔を中心に18の独房が全方位を取り囲む、一望監視施設(パノプティコン)だった。 192個の覗き窓。その向こうには、名前を奪われた者たちがいた。 自らの血で壁に綴る「詩人」。鉄格子を舐め溶かそうとする「舐め男」。 虚数の宇宙を彷徨う「数の女」。そして、永遠を笑い続ける老人。 監視塔という名の円環。視線は一方向ではない。 見る者は、見られる者に侵食される――。 ジェレミー・ベンサムの「パノプティコン」をモチーフに、見る者と見られる者の境界が融解していく様を描いた、哲学的サイコホラー。

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カクヨム
カクヨム2026/05/10
  • 現在の作品反照の環