あらすじ
新しく進化した人類に支配された未来世界。
新人類は悪化した環境でも問題なく生きられるように進化したがその代わりに酸素の無駄遣いである声を失った。
あたりまえの生存競争で敗北した人類は一部を除いて淘汰され滅んだ。
しかし、多少丈夫なだけの新人類にも環境の悪化は改善しきれずに彼らはそれぞれ外界と遮断された都市に住むようになった。
人間にとって声とは特別な物である。
砂糖のような、薬のような、どうしても抗いがたい魅力がある。
鳴き声を持つ鳥、虫、蛙は高価な値段で売り買いされ、金持ちはそれを買い集めた。
そのなかでも特別な存在がいる。
我々と意思疎通ができる、旧人類である。
外界に近い第五区域に住む遂の姉である鳴は旧人類の特徴を持って生まれた。
それでも母と三人で幸せに暮らしていたがとうとう狩人に見つかってしまう。
姉を攫われた遂は半ば八つ当たりのように狩人を狩る生活を送っていたある日、その噂を聞きつけた男による訪問を受ける……。