あらすじ
雨に閉ざされた旧華族の洋館・鏡灯館。
招待された若き探偵・鴇埜准一郎は、そこで白いワンピースの少女、瀬玻璃祈衣と出会う。
祈衣は、数年前の事故で家族を失い、今も人の悪意に怯えている。
震える指。伏せられる睫毛。誰かを疑うことさえ怖がるような、あまりに純粋な少女。
だが鏡灯館で起きた密室殺人をきっかけに、館の過去、招待客たちの嘘、そして祈衣を取り巻く奇妙な偶然が少しずつ剥がれていく。
准一郎は彼女を守ろうとする。
けれど、事件の真相に近づくほど、彼女の涙だけがあまりにも美しく見えてしまう。
これは、名探偵が恋をした少女を疑うまでの物語。
そして、恋が最後の密室になる物語。