あらすじ
「完璧な人間なんていない。誰もが欠陥を抱えて生きている。
――だが、欠けたピースを組み合わせれば、宇宙を救う地図が描ける」
銀河の最果て、凍てつく辺境の惑星ボレアス。鉄と錆の匂いが漂う事務所で、ギルド『アステリズム・ワークス』の責任者カイルの朝は、最高に苦い一杯の珈琲から始まる。彼のデスクに積み上げられるのは、巨大企業や銀河連邦警察、裏社会から持ち込まれる「誰も引き受けない不可能で厄介な依頼」の山だ。
このギルドに集うのは、社会のシステムからこぼれ落ちた規格外のはみ出し者たち。
銀河一の環境維持エンジニア。計算が苦手な人間関係のプログラマー。破壊のトラウマに怯える元軍事用強化人間。機械の寝息を聞き分ける義手の老女。臆病な爆破屋と潔癖な安全管理士の凸凹夫婦。未開の惑星で鍬を振る財閥のご令嬢。
自らの肉体を実験台にする「魔女」と、狂気の医療チーム。
そして、どんな物理法則もねじ伏せて必ず荷物を届ける「ただの運び屋」。
彼らは皆、致命的な欠落や痛ましい過去を抱えた不器用な連中だ。単体では完璧な歯車になれない「星屑」に過ぎない。しかし、その尖りすぎた才能が一つに噛み合った時、どんな絶望的な盤面も鮮やかにひっくり返る。