あらすじ
周囲に馴染めず、息を潜めるように生きるミモザ。そんな彼女の凍った心を溶かしたのは、花屋の店員・光だった。
光は、驚くほどに人の機嫌を察し、欲しい言葉をそっと差し出してくれる「気遣いのかたまり」のような人。
彼との出会いによって、ミモザの日常は彩りを取り戻し、閉ざしていた世界へ一歩を踏み出す勇気を得ていく。
しかし、光の完璧すぎる優しさの裏には、空虚が隠されていた。
それは、幼少期から人の顔色を伺い、相手の望む「正解」を演じ続けてきた悲しい防衛本能。
いつしか彼は、自分を削って他者に尽くしすぎる「過剰なギバー」になっていたのだ。
自分の輪郭を失いかけた光。そんな彼に、ミモザはもらった優しさと等身大の「誠意」を返し始める。
差し出す手と、握り返す手。
不器用な二人が織りなす、欠けた心を満たし合う救済のハートフルストーリー。