あらすじ
王宮には、一匹の白猫がいる。
雪のように白い毛並みと、黄金の瞳を持つその猫は、いつも女王の隣にいた。
そして不思議なことに――
その猫が近づくと、嘘をつく者は必ず怯え始める。
この国には、“勇者貴族”と呼ばれる特別な家系が存在する。
数百年前、魔王を討伐した初代勇者の血を継ぐ英雄一族。
王家すら強く逆らえず、民衆からも絶大な支持を受ける存在だった。
だが近年。
勇者貴族による横暴、重税、不正、民衆への暴力が密かに広がっていた。
それでも誰も逆らえない。
“英雄”だから。
そんなある日。
女王の飼い猫が、一人の勇者貴族の隠し帳簿を暴き出したことから、王国を揺るがす事件が始まる。
そして明かされる。
勇者貴族が、数百年もの間隠し続けてきた“初代勇者の真実”が――。