あらすじ

僕が好きだったのは、ひとりの“負けヒロイン”だった。 漫画『君が好きだ』に登場する西条さな。 彼女は物語の中で、誰にも選ばれず、報われないまま終わる少女だ。 だから僕は願っていた。 ――せめて彼女には、違う結末を。 その願いが届いたのか、ある日僕は眩い光に包まれ、気がつけばその世界にいた。 そこは、まさに『君が好きだ』の世界。 しかも物語はまだ始まっていない。 これから“負けヒロインになるはずの未来”が動き出す直前の時間軸だった。 僕は決める。 この世界では彼女を負けさせない、と。 シナリオを知っているのは僕だけ。 介入すれば未来は変えられるはずだった。 しかし――何かがおかしい。 本来なら起きるはずの出来事がズレていく。 選ばれるはずの人間関係が歪み始める。 そして、ヒロインたちは“決められた役割”から外れ始める。 さらに気づいてしまう。 この世界はただの物語ではない。 そして僕自身もまた、“予定外の存在”だったのかもしれない。 救うために来たはずの世界で、崩壊していくのはシナリオか、それとも――現実か。 負けヒロインを救うはずだった物語は、やがて“誰も知らない結末”へと進み始める。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/05/10
  • 現在の作品推しの負けヒロインに惚れられてしまった