あらすじ

殺人事件の裁判が始まった。 被告人は無罪を主張している。 検察側証人も、弁護側証人も、誰一人として嘘をついていない。 提出された証拠に改竄はなく、鑑定結果も正しい。 弁護士も検察官も、法廷で意図的な虚偽を述べていない。 それなのに、証言を積み重ねるほど事件の輪郭は崩れていく。 「殺されたはずの人物」は、生前、周囲の人間にいくつもの“真実めいた嘘”を残していた。 その嘘は、遺言でも告白でもない。 雑談、頼みごと、謝罪、噂話、何気ない一言。 死者はもう訂正しない。 だから法廷では、生きている人間だけがその嘘を真実として語り続ける。 これは、誰も偽証していない裁判で、真相だけが偽物になる物語。

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エブリスタ
エブリスタ2026/05/09
  • 現在の作品死者の証言は真実を裏切る~その裁判では、被害者だけが嘘をついた~