あらすじ
人気Web小説投稿サイトで、ひとつの読者参加型ミステリー企画が始まった。
連載小説『灰燼探偵エルの最後の事件』。
作者は毎話の終わりに読者投票を設置し、「次に誰が怪しいか」「誰を犯人候補にするか」を読者に選ばせていた。
ある夜、物語の中で名探偵エルが殺される。
翌朝、現実の作者もまた、作中と同じ方法で遺体となって発見された。
しかも、作者の部屋に残されていた未公開原稿には、読者投票の結果と完全に一致する殺人計画が書かれていた。
偶然か。
模倣か。
予言か。
それとも、本当に読者が名探偵を殺したのか。
投稿サイトの企画担当だった篝屋透子は、炎上と疑惑の中心で、元文芸編集者の調査員・祇園寺鴇久とともに、物語と現実の境界をほどいていく。
けれど、投票した読者たちは全員こう言う。
「自分は、ただ選んだだけだ」