あらすじ
両親を事故で亡くし、母方の故郷へ引き取られることになった女子高生・赤塚舞由。
周囲に恵まれていたはずなのに、彼女は両親の死に悲しみすら抱けない自分を嫌悪していた。
山奥の田舎町で始まった新しい生活。
そこで舞由は、川辺の船着き場で一人釣り糸を垂らす青年・川口輝也と出会う。
昼間から安いビールを飲み、飄々とした態度を崩さない二十四歳の青年。
だが彼は、どこか世界を諦めたような静けさを纏っていた。
互いに孤独を抱えた二人は、少しずつ距離を縮めていく。
――それが、失われた青春と、ある冬の事件へ繋がっていくとも知らずに。