あらすじ

知ることは、世界を広げる。 けれど同時に、元いた場所へ戻れなくすることもある。 周りと同じ地面を歩けなくなった僕は、知識の木の上で生きるように、少しずつ世界との距離を変えていった。 やがて僕は、プラトンやアリストテレス、聖書や古事記のような、遠い昔の言葉に強く惹かれていく。 今を生きているはずなのに、心だけは数千年前の人たちの隣に座っているような感覚。 そのつながりは救いである一方で、今を生きる人たちとの距離もまた浮かび上がらせる。 そして僕は、自分が受け取ってきたものを、次の世代へ渡していいのかを考え始める。 思想や価値観を継承するつもりでいたはずなのに、それが生きづらさの押しつけになってしまうのではないか。 過去に救われ、現在に違和感を抱え、未来へ手渡すことに迷う。 これは、知ってしまった僕が、過去と現在と未来のあいだで自分の生き方を見つめ直す、三篇の連作エッセイ。

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カクヨム
カクヨム2026/05/09
  • 現在の作品【エッセイ】知識の木の上で生きる