あらすじ
王宮大広間で、第一王子アデルは私に婚約破棄を突きつけようとしていた。
けれど、その前に私は告げる。
「貴方は、クビです」
前世で芸能事務所のマネージャー兼レタッチャーだった私は、この世界で【演出魔法《プロデュース》】を授かった。
十年間、猫背で冴えない第二王子だったアデルに、身長補正、美肌補正、音響補正、芳香補正、姿勢補正、認識誘導をかけ続け、“太陽の王子”として演出してきたのだ。
けれど彼は、その輝きが自分本来のものだと勘違いし、私を「地味で不要な女」と侮辱した。
ならば、契約終了です。
舞踏会の場で十年分の“盛り”を解除すると、現れたのは神々しい王子ではなく、脂ぎった髪、猫背、濁った声、汗臭さを隠せない残念すぎる素顔だった。
会場が騒然とする中、私を庇ってくれたのは『呪われた公爵』『仮面の化け物』と恐れられるエリオット様。
けれど仮面の下にいたのは、加工など一切不要の、あまりにも美しすぎる本物の逸材で――?
偽物の王子を十年盛り続けた演出魔法師が、今度は【本物の美】を幸せにする、ざまぁと溺愛の婚約破棄劇。