あらすじ

グランヴェリス王国の宮廷鍛冶師見習い、エルディン・ホーキング、二十五歳。 十五で師事して十年。腕は一人前と認められたが、宮廷の派閥争いと政治の道具にされる鋼に、彼は疲れ果てていた。 師匠の死をきっかけに、彼は宮廷を辞した。 父の遺品である鍛冶神フォルジェクスのお守りを頼りに、北のノルドヴァン地方へ。 辿り着いたのは、ハイドリク山麓の小さな鍛冶集落。 三人の老ドワーフと、無口な娘、そして炉の火。 「ヒトの鍛冶か」──厳しい目で迎えられた彼の手から、最初の鋼が生まれた瞬間、 老ドワーフたちは押し黙った。 「お前、神に選ばれとるな」 人間族でありながら鍛冶神の加護を持つ、稀有な男。 彼の鋼を求めて、エルフの薬師が、人間族の村娘が、獣人の冒険者が訪れる。 戦争も冒険もない。あるのは、目の前の一本の剣を、丁寧に打つこと。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/05/08
  • 現在の作品【完結】鍛冶神に選ばれた俺、ドワーフの山で静かに鋼を打つ