あらすじ
没落貴族の令嬢・エミルウは、男爵家の屋根裏部屋で『飼われていた』。
男爵令嬢の代作として刺繍を縫い続ける日々。
伝説のタペストリー。破かれたドレス。エミルウの指は、次々と奇跡を起こす。
その腕前は本物でありながら、彼女の名が世に出ることは決してない。
「あんたの針仕事なんて、家賃にもならないのよ。感謝の心が足りないわね!」
すべてを奪われ、価値すら否定されていた少女。
――しかし。
「この娘を、金貨500枚で買おう」
彼女を見出したのは、帝都の裏経済を牛耳る東方商人・シシトラだった。
冷酷無比と噂される彼は、なぜかエミルウにだけは異様に甘く、過保護で……?
「イエスと言って欲しいんだ」
「もう! シシトラ様! 一生、覚えていてくださいね!」
けれどエミルウの力は、ただの『才能』では終わらない。
これは、すべてを奪われた少女が、針と糸だけで世界に反撃する物語。
【完結済み・毎日投稿】